[BODHI] “MaW” Exclusive premium cashmere Zip-up H

-Special interview for Satoshi Mizutani –

logo_bk

「究極の日常着」をコンセプトに、素材をカシミヤのみにこだわったものづくりを 行うブランド、BODHI(ボーディ)。

11月14日(土)に迫るMaW別注アイテム“MaW” Exclusive premium cashmere Zip-up Hの発売に先駆けて、BODHIのデザイナー、 水谷倫氏へのインタビューを行いました。MaWだからこそ実現した素材やデザインへのこだわりはもちろん、衣服と人のこれからの在り方などブランドとして見据える未来へのビジョンを語っていただきました。

 

ー改めましてブランドスタートのきっかけを教えてください。

水谷: BODHIは2018年から始まったブランドです。それまでも洋服の業界で働いていて、メンズ、レディス、キッズあらゆるジャンルに携わり、販売、生産、MD、 バイヤーと一通りの職種を経験してきました。その中で、作るもの一つ一つに、キチンと価値を見出していきたい。と感じ始めていました。もともと僕は古着が好きで、チャンピオンのスウェットを古着屋に見に行ったりしていたのですが、ある時カシミヤのニットを見つけたんです。そのニットは古着なのに全く色褪せた印象がなく、なぜこんなにもよい状態で残っているんだろうと、感銘を受けたんです。その時気づいたことが、“素材の大切さ”でした。カシミヤといえば高級素材で、丁寧に扱わなければならないし、価格も高いという先入観がありました。でも、毎日使 える丈夫でタフなものを作れば、この古着のカシミヤのように長くずっと使い続けることができるのではないだろうか。そう思って、カシミヤという素材でスウェッ トを作り始めたのがBODHIの始まりです。

 

image 1

ーMaWでのBODHIの取り扱いは今年で2シーズン目となります。そして今回MaW別注として、今までインラインにはなかったジップアップのフーディが完成しました。このアイテムが完成するまでの開発ストーリーをお聞かせください。

水谷:昨年、MaWさんのイベントで店頭で接客する機会があり、その時に札幌のお客様って車で来られる方が多いなという印象を受けました。だから運転の邪魔にならないように、アウターはロングよりもハーフがいいとか、着脱しやすいものがいいなんていう会話が生まれたんです。それで、雪が降った時もさっと被れるフードのあるライトアウターを、BODHIの別注で作れないだろうかという話に至りました。BODHIのフーディは通常のニットの3~4倍の厚みがあるので、アウターのように着られますが、インラインはプルオーバータイプなので、より着脱しやすいジップアップに変更して……などアイデアが出ました。せっかく別注を作るなら、札幌という土地に合わせて、インラインにはないその土地だからこそ必然と求められる機能を表現したい。ご当地アイテムみたいな別注を、ブランドとして作っていけたらいいなと思ったんです。

 

image_2 2

ー“MaW” Exclusive premium cashmere Zip-up Hの具体的なこだわりのポイントを教えてください。

水谷:サイズはフリーサイズのワンサイズ。ライトアウターなので、インラインのサイズ2よりも少し大きい、3くらいのサイズ感にしています。BODHIのフーディはもともと丈が少し短めで、身幅とのバランスが正方形のシルエットになるようにこだわっています。ユニセックスなので、女性のロングスカートでもスキニーパンツでもバランスが取れるようにしています。ジップも「エクセラ」という、最高に使い心地が良いものを選んでいて、MaWさんからのリクエストで、色もインラインのグレーよりも少し濃いグレーに仕上げました。

 

ーカシミヤなのに、スウェットのようなシルエットがやはりBODHIらしさですよね。

水谷:“どんなシチュエーションでも、いかに自分のスタイルを崩さずいられるか”をいつも考えています。人によってスタイルが異なることは当然。その中にある、アイデンティティーや特有のバランスが、日常にそれぞれの心地の良さをもたらしていると考えます。僕自身はスウェットのリラックスしたスタイルが好きなので、インラインも別注も共通して、スウェットのようなシルエットの精度には力を注いでいます。だからカシミヤに見られないこともありますが、「カシミヤらしくないね」は僕にとっては褒め言葉。スウェットではリブも大事ですね。リブは長めで強めの締め具合があって、カシミヤならではの落ち感が袖や腰に溜まるような作りにしています。あと、フードの立ち具合も。このガシッとした肉厚の素材感は内モンゴルのホワイトカシミヤならでは。ヒマラヤ山脈の麓で育ったヤギは、夏は40℃、冬はマイナス30℃という環境で生きています。その環境で体温調節できる毛は本当にきめ細やかで、軽さ、保温性、保湿性が格段に高いだけでなく、繊維が長く、非常に細いため、肌への刺激が極めて少ないという、最高の機能素材なんです。

 

image_2

 

ー今後ブランドはどのように変化していくのでしょうか? 型数が増える予定などはありますか?

水谷:今後もトップスを中心にアイテムを展開していきます。アウターやボトムスは基本作りません。理由は、自分が他のブランドさんの好きなアイテムを着れなくなってしまうから(笑)。自分にも欲しいデザインのコートやパンツなどが存在しています。その代わりトップスはBODHIにしか作れない特別なものしか作りません。糸の組成や編み地の組織もデザインです。BODHIの基本の形は素材感や首まわりなど常にアップデートしつつ、バリエーションは増やしていきたい。

今後の展望としては、こんな時代になりましたが、日本以外の地域の人々にも知ってもらえるきっかけを作りたい。カシミヤは秋冬メインですが、世界的に見たら常にどこかは寒い場所がある。またその場所へ日本から行く人もいるはず。シーズンに捉われない動きを目指しています。次に、一年中着られるものを作りたいということ。夏でも着られるカシミヤを作るとか。秋冬展開で作っていたら、夏に自分自身が着れるものがなくなってしまって(笑)。そして、ブランド側でメンテナンスを整えるということ。今、BODHIではクリーニングを始めています。買っておしまいではなく、その後長く着られる取り組みによって、いいものを安心して使っていただきたいと考えているからです。今後は発展して、修理やカスタマイズなど、よりオーダメイドでパーソナルなケアができればと考えています。

BODHIの究極の日常着に対する概念は、自然と人が共生するものづくりをするということ。素材を無駄に使いたくないので、オンラインでは受注生産という形式をとっています。時間が多少かかりますが、待てば必ずお手元に届きます。そして正しいメンテナンスを行ってデイリーユースとして着ていただきたい。最初の投資にハードルはあるかもしれないけれど、ずっと長く付き合っていける日常着なんです。

最終的には、BODHIを“TOOL(ツール)”として、人と人の結びつきの輪を広げてみんなで楽しんでいけたらと考えています。

 

About: BODHI

bodhi-cashmere.com

 

 

 

DSC01055

 

MaW Exclusive Premium Cashmere Zip-up H
color ; GREY
size ; ONE
price ; ¥98,000 +tax-

 

 

 

 

 

 

MāW
〒060-0062
札幌市中央区南2条西5丁目31
TERRACE2-5 1F
TEL&FAX:011-271-0505
営業時間:12:00~20:00

■INS&COMPANY ONLINE STORE
http://www.ins-online-store.com
■MaW instagram
https://www.instagram.com/maw_sapporo/
■MaW FaceBook
https://www.facebook.com/mawsappporo

 

 

 

[TEATORA] “EVAPOD-U” MaW Special Edition
– Special interview for Daisuke Kamide –

MAW

「北海道の冬でも着られるTEATORAを作ってほしい」という私たちのリクエストからはじまったMaW別注のTEATORAのダウンシリーズ“EVAPOD”。

2020年で3シーズン目のリリースを迎えた今、改めてEVAPODのコンセプトにフォーカスするとともに、TEATORAのデザイナー、上出大輔氏に本シリーズの開発ストーリーを伺いました

クリエイターのパフォーマンスを向上することを目的に、これまでも機能的で洗練されたものづくりにこだわってきたTEATORA。北海道限定のダウンにも、そのブランドフィロソフィーが十分に込められています。

 

 

ー改めまして、TEATORAのダウンシリーズEVAPODのコンセプトについて教えてください。

上出: このEVAPODシリーズのコンセプトは ”圧倒的ストレスフリー”、裏コンセプトは ”雪山へ行けないダウン”です。 これだけ聞くと不安になりますが、極地使用を目的としたダウンウェアは、生命の危機すらも想定しているの で、濡れない、熱を逃さない、を大前提に作られています。命を奪いうる極寒という環境設定なので当然の機能です。

ただこれを都市での移動に持ち込むと、命を守るはずのアウターが一転してストレスフルなアウターになってしまいます。暑く、蒸れ、締め付け、ごわつき、嵩張り、ダウンにも関わらず重い。これには明確な理由があります。冬の都市移動の道中は、暖房だらけであるということ。電車も暑い、駅も暑い、タクシーも、レストランも、店内も、どこもかしこも暑い。いわば登山装備で熱帯を歩くようなものです。

TEATORAで目指したのは、都市移動のための圧倒的ストレスフリー。 暖房だらけの都市移動においては、ダウンウェアであっても熱は常に逃すという発想から、袖口も裾も広く開 放。適度にあたためつつ、冷たい外気を積極的に取り込む。 次に、重さ、硬さ、蒸れの原因たる、撥水、防水にまつわる全ての使用を排除することで、圧倒的な軽さ、柔らかさ、通気性を手にしました。特に軽さに関しては圧倒的です。熱をあえて逃がし、圧倒的に軽く、柔らかく、 かさばらずに、締め付けないことで、着用していることすら忘れてしまうような ”圧倒的ストレスフリー”、それがEVAPODシリーズです。

 

 

image

 

 

ーMaW別注シリーズについて伺います。「北海道の冬でも着られるTEATORA」というリクエストを受け、どのように開発が始まったのでしょうか?

上出: 最初にMaWさんから「北海道仕様のダウン」というリクエストをいただいた時は、お断りさせていただいていました。というのも、ダウンウェアに限った話ではありませんが、TEATORAでは開発の前に、「そもそもTEATORAで作る必要があるのか?」「圧倒的であるか?」ということを徹底的に考察、検証します。

極寒という環境設定には十分すぎるスペックのダウンウェアは、アウトドアメーカーに存在しているので、「そもそもTEATORAで作る必要があるのか?」という点において僕が納得ができなかったためにお断りしていたのです。

しかし、MaWチームと会話を重ね、自分自身が札幌に何回か行かせてもらっているうちに、車社会ということもあり、長時間歩くということが東京よりも少ないということと、公共施設などの暖房だらけという環境においては、むしろ寒冷地の方が暖房が強く、暑いということに気付きました。

それによって、「そもそもTEATORAで作る必要があるのか?」という疑問が解け、プロダクトの必然性を見出すことができたので、北海道限定ということで商品化させていただきました。

 

 

ーMaW別注のEVAPODシリーズの特徴を教えてください。

上出: MaW別注のEVAPODは、リクエストにもあるように降雪に対する撥水機能を持たせ、防寒性を高めた北海道限定のシリーズです。

軽さ、柔らかさ、ポータビリティーにおいては、通常のEVAPODシリーズが上回りますが、撥水性、防寒性、タフさにおいではMaW別注シリーズが上回ります。

MaWさんの丁寧なプレゼンテーションによって、土地の環境に合った機能開発という初めての機会をいただきました。ありがとうございます。

 

 

ーTEATORAとして今後の新しい情報はありますか? また上出さんが今注目している領域、機能など もあるのでしょうか?

上出: 今、世界がこのような状況なので、何か新しい物体の開発をすることよりも、人に会い、自由に移動することを再開できるようになった時に、着用者が思いっきり気持ちを高めたり、わくわくするような機能は存在しないかと考えています。

また、TEATORAではこれまで展開のなかった、ニットウェアのシリーズの開発が完了しています。体験したことの無いようなニットウェアシリーズを近々お見せできると思います。

 

 

image 3

image 5

image 4

image 2

image 7

 

About: TEATORA

クリエーターのパフォーマンスを向上させることを目的に開発された頭脳職のための機能服。 様々なTPOに対して研究、開発されたTEATORAのウェアはあなたの都市生活をよりスマートにしま す。
https://teatora.jp/

 

 

 

MāW
〒060-0062
札幌市中央区南2条西5丁目31
TERRACE2-5 1F
TEL&FAX:011-271-0505
営業時間:12:00~20:00

■INS&COMPANY ONLINE STORE
http://www.ins-online-store.com
■MaW instagram
https://www.instagram.com/maw_sapporo/
■MaW FaceBook
https://www.facebook.com/mawsappporo